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水商売をやっていてどうでした?


と、ふと質問をされた。


残っているものは、「何でも売れる」という自信と「仁義(?)」かなぁと思う。


お酒をお金にすることが仕事ではあるが、これって別にお酒を売る仕事ではない。

単価数百円のジンロを、数千円で出すことには「酒を飲む」事以上の意味がなければならない。


つまり、商品はなく、売っているのは「自分自身」なのだから、無から有を生み出す仕事なのである。

おかげで自分を磨く方法、メッキをする方法が身に付いたと同時に、何でも売れるという自信にも繋がっている。


水商売は完全なる上下関係の下で成り立つ。

上に逆らうことはできないし、下を軽んじてはいけない。

独立した後は、僕にとって「上」の人間は他店の社長である先輩や、その筋の方々だったため、上を立てるということは自然と身に付いた。

独立した後は、僕にとっての「下」の人間とは自分の従業員であるため、彼らの生活、身の安全を守らねばという変な責任感は生まれた。


最近の大学生は、年上の人間と交流が少なく、就職活動でもかなり不利な点が多いらしい。


なるほど、特に男性は、なかなか年上の男性と関わることは少なくなっていると感じる。

現在のホストクラブも上下関係は緩和されているそうだが、これって暴走族が減ったことと同じ理由だと感じる。

上下関係がウザイ。


しかしながら、、、どこかで身に付けなければいけないことではないかなって思う。

無論、1人で働くのならそれはそれで構わないのかもしれない。

しかし、通常世間でそのような仕事は少ないし、また、「関わる」ということに起因する成長を放棄してしまうこともかなり危険であるしもったいない。


年上の人との交流が少ない傾向は、特に男性に見られると書いたが、僕の場合はどうだったのだろう。


ずいぶん若い頃から大人と会話をしていた。

「取調室」で(笑)

これも成長の軌跡である。


さて、先の傾向であるが、男性が年上が苦手なことは何となく理解できるが・・・女性はどうなのだろうか。


確かに、合コンやらバイト先などで年上の男性と会話をする機会が若い女性には多いと思う。

男はアホだから、若い女性というだけで丁寧に扱う。。。

まぁ、交流の機会から考えると女性の方が有利なのかもしれないのも事実である。


が、ちょっと待った。


これは若い女性対年上男性に限られるような気がする。


つまり・・・いかなる場合も女性は女性であることを「使っている」可能性があるのである。

そもそも、通常大人の男性が、二十歳そこそこの女性をきちんと対等に扱うことも考えにくい。

スケベ心の一つや二つあってもおかしくはないと思うのである。


ともすれば・・・若い女性対女性の場合にこそ、その真価が問われる時ではなかろうか。


僕自身、年上の男性よりは年上の女性の方が親しみやすいと感じていた時期もあった。

これって、「若い男性」ってことをどことなく利用してたのかなって思うのである。


つまり・・・自分では気が付いていなかったとしても、年上の男性は親しみやすく「得意」だと考えていても、それって本当の意味で有利だとは限らないのである。

性別に包まれた自分を、同性はそのフィルターを外して接してくる。


多くの同性の年長者と関わり、きちんと向き合えるために必要なものを、少年課や刑事課、先輩やその筋の方から多く学んだ気がする。